- 2025/08/25
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【藤進コラム】「親の行動」で読書習慣は決まる! 戦略的な〝仕掛け〟をご家庭に!
●子どもたちは動画やゲームに依存し、時間を無駄にしてしまいがちです。
そうした姿を見て
〝本を読んでくれないかな……〟とボヤく保護者の方は少なくないと思います。
昔と違い、今はゲームや動画など、ラクで受動的な娯楽が増えました。
こうしたものが、読書に使っていた時間を奪っていることは間違いありません。
日常生活の中でスマホに簡単にアクセスできるようであれば
子どもたちはそちらに流れます。
親として大切なことは、子どもたちのスマホ使用を戦略的にコントロールすることです。
1⃣〝好奇心をそそる本を放っておく!〟
読み飽きていない、子どもにとって目新しい本を手の届くところに置いてください。
子どもは〝暇だなぁ〟と感じたときに、手元にある本を自然とパラパラと開き出します。
このような本はリビングに置きます。
そして、きちんと本棚に収めておくよりは常に手に取りやすい場所に置きます。
すると、子どもが日常生活の中で自然と本を手に取るようになっていきます。
2⃣ ご褒美は好きな本を1冊購入!
褒美を設定することは悪くありません。
ですが、その褒美を無策に渡していくのではなく
あくまで戦略的に活用していくことが重要です。
例えば、検定に受かったりテストの点数がよかったりしたときのご褒美として
好きな本を1冊選ぶことにしましょう。
すると、『本=楽しみ』という感覚を育むことに繋がります。
そして、子どもたちが自分たちで本を選んで買うようになってからは
「本への投資は惜しむな!」 と伝えていくことがポイントです。
本だけは、『買おうか迷ったら必ず買いなさい』と伝えましょう。
ネットやSNSの情報は手軽ですが
本の場合には著者が長年かけて培った経験や知識を背景に
子どもたちの何にも代えられない「知の財産」となっていきます。
1冊の本をきっかけに『もっと知りたい!』という好奇心が広がり、
新たなテーマへと向かうことがあるはずです。
3⃣ 親が本を読んでいる姿を見せていく
「子どもが本を読まないんです」というご相談を受け、話を伺うと
お家の方に読書する習慣がなかったり
家に本がなかったりすることが少なくありません。
親が本を読んでいる姿を見せずに、
『本を読みなさい』 『読書は大切よ』 と伝えても説得力がありません。
子どもは言っていることではなく、親がやっていることを見ています。
ですので、親が実際にどう行動しているかが非常に重要になります。
読書に限らず、学習にも言えます。
子どもに『勉強しなさい』と言うのではなく、親自身が学んでいく。
仕事のスキルアップ、資格の勉強、趣味のこと…何でもいいです。
楽しく学んでいる姿を子どもに見せていくことで
学びが当たり前、という感覚が備わります。
4⃣ 意外にも読書の効果は「見切る力」!
読書の効果について、
「読解力はつきますか?」 「語彙力がつきますか?」
とテストの点数に繋がることに特化して気にされているご質問を受けます。
読書の効果は多様ですが、特に強調したいのは『見切る力』です。
〝どこが必要で、どこが必要ではないか〟という判断力を養えます。
特に、情報洪水の現代だからこそ
『見切る力』は人生において必要な力といえます。
大人は大量の情報の中から自分に必要なものを取捨選択しています。
読書はその力を養うことにうってつけです。
自然に読書をしている子どもは自然に『見切る力』、
つまり『要点をつかむ力』が備えていきます。
5⃣ 子どもの読んでいる本に口出し絶対NG!
子どもの読んでいる本に口出しは厳禁です。
大人から見ると
「そんな本を読んで……」 「え、こちらのほうが面白いと思うけれど」
と言いたくなるかもしれません。
ですが、まずは子どもに
「本は楽しい!」
というイメージを育んでいくことが何よりも重要です。
そして楽しめる本は千差万別です。
子どもが本を自然と読んでいるのであれば、それを見守りましょう。
自由に本を読むことで、本好きの子どもは育まれていきます。