- 2020/02/24
-
「こなす」ことではなく,「理解でき、覚えたかどうか」を重視しましょう。
●ビジネス現場で、上司から曖昧な指示を与えられたらどうでしょう。
「笑顔を心がけて」「頑張って契約をとってこい」
「顧客とのコミュニケーションを大切に」
上司とすれば、これらの指示で伝わると思っているのかもしれません。しかし、部下としては具体的にどうしたらよいか、考えてしまいます。
そもそも「笑顔を心がける」とはどういうことか、おそらく個人により、どんなタイミングで笑みを浮かべるか、
その基準は違うでしょう。
基準が違うことは具体的な指示ではありません。
●同じことが、親御さんからお子様への指導にも当てはまることがありませんか。
お子様が重い腰を上げないと、
「宿題をやりなさい」とついつい感情的になりますが、
それは上の立場からの一歩的な指示であり、
お子様にはその内容が正しく理解されていません。
「宿題をしなさい」では、何をどのようにすればよいのか、
具体的な内容が伝わらないのです。
●学校や小塾から宿題が課されます。
親御様の立場からすると、
〝早く済ませれば、後々余裕ができる〟と考え、つい
「宿題出たでしょ。ご飯の前に終わらせなさい」と口を滑らせます。
こうして〝宿題やりなさい攻撃〟から親子喧嘩が勃発します。
●そもそも宿題は何のためでしょう。授業の内容を復習し、理解を深めることが目的のはずです。
やったかどうかではなく、理解できているかどうかが重要なのです。
ここを大切に、言葉かけをして下さい。
お子様にしてみると、〝お父さん/お母さんに言われた通り、宿題を早く済ませている。
それなのに授業についていけない〟ということが起きます。
〝言われた通り、早く計算ドリルを片付けた、宿題をやった〟
と勉強の本質から外れてしまい、苦戦を強いられます。
●こうしたすれ違いを防ぐために、低学年であれば、お子様に課された宿題内容を把握することがひとつの手段です。
例えば計算問題が課されたら、それを解いた上で答え合わせします。
間違っているものは、やり方が間違っているか、
基礎となる計算力が不足しているのかを見極めます。
これで初めて宿題の成果があります。
仕事をしている親御様にとっては、
〝仕事から帰ってきてそこまで見なくてはならないのか〟
と思うと大変ではありますが、
勉強が難しくなる前に親御様が寄り添い、
勉強のやり方を教えることで、確固とした習慣が築かれます。
【正の宿題循環】
[子] 親に言われずとも宿題を始める
[子] 答え合わせをし、わからないところをつかむ[子] 疑問点を親や先生に質問
[子] 理解する
【負の宿題循環】
[親] 宿題をやりなさい!と怒る
[子] わからないので進まない
[親] 真面目にやりなさい!と再び怒る
[子] ますますやる気が失せ、ゲームを始める…